藤沢市歯科医師会の会長に就任した 片山 正昭さん 善行在勤 56歳
歯と口の健康を守る
○…市内の歯科医師ら約200人が加入する藤沢市歯科医師会。1946年に設立され、現在は公益法人として市内南北に2カ所ある診療所で要介護高齢者、障害者への歯科診療・リハビリの提供をはじめ、休日急患診療、行政と連携した地域事業、会員向け学術講演会の開催など活動は多岐にわたる。その舵取り役を任された。
○…「日本政府の骨太方針に2017年から、歯科医療と口腔健康管理が健康寿命延伸に繋がると書かれている」「今では生涯にわたる歯科健診は重要な課題と位置付けられている」-。歯科口腔保健の重要性を語りだすと止まらない。同会が行っている摂食嚥下(えんげ)外来では、医科歯科の連携が進み「80歳以上の要介護のお年寄りが回復に向かうケースもある」と、多職種が連携した診療の重要性を訴える。また、リタイア後の後悔を調べたアンケートで歯科治療が上位であったことを例に挙げ、若い頃からの歯科健診の大切さを語る。頭の中は、歯科のこれからのことで一杯のようだ。
○…生まれは東京。祖母が社会福祉法人を運営していたことから、子どもの頃から世の中に貢献することが自然に思えた。高校を卒業し歯科大学を選び、4年間の研修医を経て善行で独立。もう29年になる。歯科医師のやりがいは、痛みを取り除き、かめるようになった患者の喜ぶ姿という。
○…趣味はゴルフと読書。同会では13年間も中心的な役割を務め続け、会員の信頼も厚い。その代わり仕事量も多いが、会で絆を深めた仲間の存在がモチベーションだ。「まずは、20歳以上の市民皆歯科健診を行政に提言したい。口腔健康管理が健康寿命を延ばし、さらには医療費の削減にもつながる。市民の健康増進に貢献していきたい」と抱負を語った。