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藤沢版 公開:2020年7月31日 エリアトップへ

飼育した鈴虫を配布する「鈴虫愛好会」の会長 吉田 勉さん 川名在住 72歳

公開:2020年7月31日

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鈴虫にロマン馳せ

 ○…「彼女」「彼ら」と呼び、愛情込めて慈しむのは鈴虫。「日本人は平安時代から美しい鳴声とかわいらしい姿を楽しんできた。この音色は人間には出せません」とうっとりと語る。その魅力に取り付かれた仲間が集まり、45年前に鈴虫愛好会を結成。1年をかけ手塩に育てた鈴虫を配布し続けてきた。

 ○…鈴虫飼育の”沼”にはまったのは10数年前。母親が育てていた鈴虫の声に惹かれ「ほんの数匹」持ち帰ったところ、翌年卵を産み50匹以上に増え驚いた。小さなケージの中に広がる自然の摂理に感銘を受け、今では1人で2000匹ほどを育てる。飼育にかける熱量は、よりよい鈴虫の食事を求め庭で無農薬野菜の畑を始めたほど。「育てるだけなら簡単。でも、手をかけるほどに、季節を迎えると美しい鳴声と健康な卵で応えてくれる奥深い、終わりなき世界」と語る。

 ○…元々生物の飼育に関心があったわけではない。新潟県で育ち、放課後は帰宅部ならぬ「”母ちゃん手伝い部”で家の手伝いをしていた」と笑う。大学で経営学を学んだ後、オイレス工業に就職。営業職や子会社経営などに携わってきた。定年を迎え、水彩画やゴルフなど精力的に趣味の範囲を広げるが、6月に孵化してから秋に成熟するまでの期間は「”鈴虫命”の生活ですよ」と胸を張りつつ「家族からは毎年、熱意を不思議がられる」と照れ笑い。

 ○…愛好会の会則には「自然保護の普及促進」も含まれている。「特に子どもたちには生き物を愛で、自然に親しむ気持ちを育てるきっかけになればいいな」と微笑み、「6年前に会長となり、50年も続く活動の重みも感じている。100年目には『村岡鈴虫』として有名になれば」とロマンを馳せた。

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