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藤沢 意見広告

公開日:2022.03.18

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ウクライナ危機は人類の危機
神奈川県議会議員 松長泰幸

 世界中がコロナ禍で疲弊しているところへ、突如として発生したのが、ロシアのウクライナ侵攻です。あまりにも理不尽で一方的なロシアの暴挙に、アメリカやNATO諸国を始め世界の各国が戸惑い、対応に苦慮し、決定的な解決策が見当たらないでいます。

 思えば、ウクライナは近い過去にも近隣国家から残虐な蹂躙を受けています。ソ連時代のスターリンやナチスのヒトラーによるもので、とりわけ、1932〜33年にかけてスターリンのホロコースト政策によってもたらされたホロドモール(大量餓死)では、700万人から1千万人の餓死者が出ています。大国・強国に挟まれる国の地政学的な悲劇であります。ですが、情報・物流などあらゆる技術や機器が発達し国家間の結びつきが強くなった現代、地球は狭くなり、海や大陸を超え、戦争の影響はたちまち世界中に影響を波及させ、その渦中に巻き込んでいきます。

援助惜しまずに

 現在、戦争の行方はまったく予断を許しませんが、その影響は日増しに世界に広がっており、わが国にも原油価格の高騰など経済的影響が出始めています。ですが、全体としては遠い国の出来事といった受け止め方が多いように思えます。しかし、この戦乱はわが国にとって決して対岸の火事ではなく、身近な問題として深刻に受け止め真剣に考えなくてはならないものではないでしょうか。なぜなら、このロシアの武力行使によって、ウクライナという主権国家の解体が行われたりしたなら、戦後の国際秩序が根底から崩れることを意味するからです。

 それに、わが国の近くには、中国・台湾問題が存在します。ロシアのウクライナ制圧がゆるされたなら、中国の台湾併合の野心が一気に噴き出さないとも限りません。そうなれば、わが国も無関係ではいられない。戦争ともなれば、重大な関与と決断が迫られることになるでしょう。さらにまた、わが国にはロシアに不法占拠されている国後・択捉など北方4島があります。ここにロシアが軍備を集中し、さまざまな圧力を加えてくる可能性もゼロではない。

 したがって、ウクライナの危機は決して他人事ではなく、国民一人一人が事態の重大性をしっかり受け止め、ロシアの横暴を決して許さないという強い決意を固め、表現していかなくてはならないのではないでしょうか。日本から「戦争は許さない」というロシア糾弾の輪を広げ、ウクライナへの生活物資の供給や難民の受入れなどできる限りの援助を惜しむべきではありません。

一刻も早い和平の実現を

 ロシアは、核兵器の使用もちらつかせており、全くの脅しとして看過できない可能性もあります。シュバイツァー博士のいうように、「原子(核)戦争が起これば勝者はなく、敗者だけが残るのである」。すなわち、ウクライナ危機は人類の危機、地球の危機につながる可能性を持っています。

 古来、「和を以って貴しと為す」を最高価値とするわが国の国民として、一刻も早い和平の実現を期し、一議員というより一人の日本国民として、思うところの一端を披歴させていただく次第であります。

松長やすゆき

神奈川県藤沢市辻堂3-6-3

TEL:0466-34-2639

taishin@opal.dti.ne.jp

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