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鎌倉 人物風土記

公開日:2011.04.29

5月15日(日)、鎌倉芸術館で公演を行うパントマイミスト
郷田 ごうさん
岩瀬在住 45歳

”近い距離”で楽しんで



 ○…「市内でも数えるほど」だというプロのパントマイミスト。都内や横浜市の舞台に立ち、鎌倉市でも、春と秋に鎌倉芸術館で「親子で気軽に楽しんでもらえるように」とワンコインでのステージを披露している。今回は同じく市内在住のパントマイミストの明日可(あすか)さんとの共演でパフォーマンスを行う。



 ○…「目の前に壁のある様子」といった定番のものから「窓拭き」「投げ縄」「マリオネット」などの動きを加え、自ら台本を書いた物語仕立てのショーで観客を魅了する。「お客さんたちとの”近い距離感”が魅力ですね」と笑顔で語る。



 ○…生まれは北海道。「俳優になりたい」と高校を卒業と同時に上京。当初は映画やテレビで活躍する役者を目指していた。ある時、目にした雑誌「ぴあ」に載っていた「パントマイム教室」の広告を見たことから「こっちも面白そうだな、と」。一時は役者とパントマイム、両方をこなしていた時期もあったが「パントマイムは一人で魅せることが多く、自分に向いている」と徐々にのめりこむ。市内在住のやまさわたけみつ氏に師事した縁から15年ほど前に鎌倉へ。「東京から見るのと、実際に住んでみるのとでは、またイメージが変わりますね」。



 ○…「パントマイムはちょっと地味なイメージがありますよね」と話すように、独特の動きは繰り返しの反復練習で身に付ける。20年以上のパントマイム暦を持ち、プロとして10年以上。駆け出しの頃は「ついつい練習中の『その場歩き』を駅のホームでしちゃったり、衆目を集めちゃいました」と照れ笑い。



 ○…「以前は習っても、ある程度覚えたら離れてしまう人も多かった」というパントマイム人口だが、今また若い世代を中心に盛り上がりを見せつつある。「実は、覚えてからが始まり。自分だけの個性を磨くことに終わりはありません」。穏やかな笑みとともに、プロとしての矜持がキラリ。

 

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