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鎌倉 人物風土記

公開日:2025.11.21

一般社団法人おにぎり協会の代表理事を務める
中村 祐介さん
材木座在住 50歳

おにぎりは可能性の塊

 ○…弥生時代から存在する「最古の日本料理」おにぎり。シンプルなれど、米の種類や具材、形状、海苔の有無などバリエーションは無限。その魅力を伝えるために2014年におにぎり協会を設立。当初は「いい大人が何やってるの」と言われたが、今やコンビニエンスストアの商品開発や大手飲料メーカーとの連携など活動は多岐に渡る。「まさに、おにぎりの力」とニンマリ。

 ○…横浜市出身。中学の時に拒食症で一年ほど入院し流動食生活が続いた。やっと食べることができた母の握ったおにぎりに「こんなにおいしかったのか」と気付かされた。大人になり、ITやデジタルマーケティングの仕事で海外の顧客から「いつもどんなものを食べているんだい」と聞かれ、おにぎりの事を話すと皆強い関心を示した。しかし、おにぎりについて詳しく知るための団体が無いと知り、「それなら、自分が作ろう」と立ち上がった。

 ○…日本人の米離れと言われて久しいが、国内のおにぎり消費量は増加している。手に取りやすい価格と持ち歩きやすい形状、研究が進む具材など、国内だけでなく海外でもおにぎり専門店が盛況だ。調理できるラボを求めて材木座に拠点を構えたのは5年前。「北条政子が兵を鼓舞するためにおにぎりを振る舞った伝承や、日蓮聖人が難を逃れた『御難おむすび』など、鎌倉はおにぎりと縁がある」とうなづく。

 ○…趣味は「おにぎり」ときっぱり。仕事と協会の二足の草鞋だが、「楽しくて仕方ない」と満面の笑み。大手企業との打ち合わせや各地でのイベントでスケジュールも目一杯だが、毎日の積み重ねがおにぎりの魅力発信につながっている。「おにぎりは自分を救ってくれた存在。協会は、その恩返しですね」

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