威勢の良い掛け声が響く、市内梶原の鎌倉青果市場。3月31日、午前8時から行われた競りでは、市内外から来た売買人約30人がホウレンソウや小松菜、カブ、トマトなどを次々と競り落としていった。
設立から90年以上の歴史を持つ同市場。鎌倉文士に代表される、各界著名人が住んでいた時代に「良いものを作れば高く売れた」ことから、近郊の農家は品質向上に注力。その伝統が今でも引き継がれており、新鮮な地場野菜が集まる市場として知られているという。その品質の高さにひかれて横須賀や藤沢、横浜からも売買人が買い付けにやってくる。
競りを取り仕切る須田誠一郎さんは「今日は関谷産の朝採れトマトが入った。良い値が付きましたよ」と笑顔で話した。
そんな野菜の良さをもっと多くの人に知ってもらおうと、市場を運営する鎌倉青果株式会社(高橋伸行社長)は3年前から、取引する農産物のブランド化を進めている。2013年には「いちばブランド」を商標登録、このほどロゴマークも公募で決定した。
こうした姿勢が評価され、昨年11月には農林水産省が中心となり、国産農産物等の消費拡大に寄与する事業者等を表彰する「フード・アクション・ニッポンアワード2014」で県内唯一となる審査委員特別賞を受賞した。
高橋社長は「いちばブランド野菜の魅力をさらに発信したい」と意気込む。
郵便局前で即売会開催
「鎌倉いちばブランド野菜」の即売会が4月15日(水)、鎌倉郵便局(本局)前で開催される。午前10時から、売切れ次第終了。
その日の朝に市場に入荷した旬の露地野菜を並べるため、どの品種が買えるかは当日のお楽しみ(お試しセット500円)。荒天の場合は中止。
飲食店向けの珍しい洋野菜などが多い「鎌倉野菜」とは違う「鎌倉いちばブランド野菜」を味わう絶好の機会。高橋社長は「普段食卓に上ることの多い品種を取り扱うのがいちばブランドの特徴。名人たちが丹精込めて作った野菜をぜひこの機会に味わってみて」と話している。
問い合わせは鎌倉青果株式会社【電話】0467・47・1118へ(午前中のみ対応)。
鎌倉青果市場
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