2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主人公・北条義時を題材にした「史伝 北条義時」(小学館)が12月23日に出版される。著者は鎌倉歴史文化交流館の学芸員・山本みなみさん=人物風土記で紹介。
山本さんは「義時は承久の乱(1221年)で朝廷と戦い勝利し、武家政権を確立した功績があるが、あまり知られていない。この本を通してどういう人だったかを知ってほしい」と話す。
鎌倉時代後期に編さんされた吾妻鏡を基本資料に、明月記、愚管抄、六代勝事記など京都側の資料も同時に読み解くことで、立体的に政治過程を描き、その中で義時を位置付けた。
全編オールカラーでB6版304ページ。出土品や遺構、系図など図版を多く載せ、情報を整理しながら分かりやすく解説する。義時時代の鎌倉の様子や現在との比較、また平家討伐や義経を追って九州、東北遠征についても記した。「ゆかりのお寺も紹介しているので、ガイドブックとして鎌倉散策に役立ててもらえれば」と山本さん。
最終章では義時死後の評価についてページを割いた。頼朝と並び称された鎌倉から、逆賊と評価が一変した江戸、近現代。どのような背景で評価が変わったかなど興味深い内容となっている。
全国の書店で購入可能。1430円。
鎌倉版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|