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公開日:2022.06.10
口内のケアで健康維持
認知症予防にも?
鎌倉市歯科医師会は、「歯と口の健康週間」(6月4日〜10日)に合わせて、普及啓発を行っている。歯や口に関する内容を子ども・成人・高齢者の3回に分けて連載。3回目の今回は、「口内の衰えによる影響」と「認知症と歯周病の関係」について同会に話を聞いた。
口の中で起きる衰えを放置すると口の機能低下が生じ、それが身体全体に影響を及ぼす。これをオーラルフレイルという。加齢に伴い、筋力が低下すると運動量が減少。エネルギー消費が少ないために食欲が低下し、筋力もさらに低下。このフレイルサイクルと呼ばれる悪循環が続くと、持病の悪化や慢性疾患の発症を引き起こす。
オーラルフレイルの予兆は?
オーラルフレイルは、健康と機能障害の中間に位置し、健康な状態へ戻すことができるのが大きな特徴。食べこぼしや噛めない、咽る、口内が乾燥、滑舌の低下などから予兆が伺える。同会は、「少しでも予兆を感じたら歯科を受診してください」と早めの気づきと対処を薦めている。「あいうべ体操」と呼ばれる口元の筋力トレーニングの指導に加えて、受診により口腔内の疾患の早期発見にもつながるという。
認知症と歯周病の関係
65歳以上の人口は、2025年に30%を超え、そのうち20%が認知症患者と言われている。認知症の7割がアルツハイマー型で、アミロイドベータと呼ばれる異常なたんぱく質の蓄積によって発症する。「歯周病菌がアミロイドベータの蓄積を促進させることが判明しており、歯周病対策が認知症予防につながります」(同会)
歯周病の予防について、「毎日の丁寧な歯磨きが効果的であるが、セルフケアには限界がある」と同会は話す。歯科の定期的な受診で、細菌数を減らす治療の継続を薦めている。
「要介護高齢者歯科」を開始
同会は、ホームページを開設し、市内の歯科診療の情報を掲載している。身体が不自由で歯科に通院できない人が対象の「訪問歯科診療」や、概ね65歳以上で歯科治療が困難な要介護者が対象の「要介護高齢者歯科」などを行っている。「歯や口のことで困ったら、ホームページを参照してください」(同会) 〈了〉
※取材協力/鎌倉カイロス歯科・鶴岡歯科医院
鎌倉市歯科医師会
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鎌倉市台2-8-1
TEL:0467-47-8119
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