茅ヶ崎・寒川 コラム
公開日:2023.03.17
学芸員のイチ推し!
-連載 Vol.7-
ドブッタで使われていた道具
茅ヶ崎市博物館で1月から新たに始まった展示のひとつに、「田舟のあった風景」というコーナーがあります。
茅ヶ崎では一年中、水がある水田のことを「ドブッタ」と呼んでいました。そこで活躍したのが「田舟」です。
田舟は、田植えや稲刈りの際に、苗や稲を載せ、人が引いて運搬するのに用いました。長方形の箱型の舟で、前後とも少し反り上がっています。また、前後・左右が同じ形をしているため、どの方向にも押したり引いたりすることができます。
明治時代以降、暗渠排水や耕地整理が行われたことで湿田が乾田になり、一般的に、田舟は次第に使われなくなっていきましたが、茅ヶ崎では湿田の地域が多くあったため、戦後も田舟は使われ続けました。
博物館では、田舟のほか、茅ヶ崎の農業の一年の流れや年中行事も紹介しています。
みなさまのご来館をお待ちしています。※4月1日(土)から、開館時間が午前9時から午後7時(入館は6時30分まで)となります。
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