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茅ヶ崎・寒川 コラム

公開日:2023.06.16

学芸員のイチ推し!
-連載 Vol.10-

宝尽くしのめでたいデザイン、『家内安全火乃用心』!

 こちらの守り札の版木は、現在、博物館で開催中の企画展「幕末の柳島に生きる」にて展示をしています。守り札に書かれている文字は、八字とも宝物をかたどった絵文字です。それぞれ、【家】...宝物の隠れ蓑、【内】...女の人の顔(子どもを産み・育てる女の人は宝物)、【安】...かぶれば身を隠せる宝物の隠れ笠、【全】...かねのふくろ(さいふ)は宝物、【火】...分銅(秤の重り。分銅の形に鋳造した金銀は非常時に貨幣となりました)、【乃】...宝の鍵(宝鑰、ほうやく)、【用】...打ち出の小槌、【心】...宝のたま(宝珠)、となっています。

 守り札を考案した藤間柳庵は、藤間家当主として柳島村の名主を務め、家業の廻船業を営みながら、書、俳句や狂歌などの文化的活動を精力的に行っていました。

 そんな柳庵が村人のために考案し、版木を作り、刷って配布したのがこの「家内安全火乃用心」。江戸文化に親しんだ文人柳庵だからこそ、思いついたデザインといえるのではないでしょうか。

 博物館では、この絵文字を使ったスタンプラリーを開催中!完成した台紙は切り取って部屋に飾れるようになっています。ぜひ挑戦してくださいね。

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