学芸員のイチ推し! -連載 Vol.31-食べても美味しい植物「アシタバ」
茅ヶ崎の海岸を天気がいい日に歩いていると、沖合に伊豆大島がはっきりと見えることがあります。そんな伊豆大島や八丈島などの伊豆諸島では、特産品としてアシタバが知られています。アシタバはセリ科の植物で、茅ヶ崎では主に海岸沿いにある砂防林に生え、別名ハチジョウソウともいいます。高さは0・5〜1・2メートルほどで、葉は光沢とやや厚みがあり、縁はギザギザの鋸歯があります。成長が早いことも特徴の一つです。食用としても栽培されているアシタバは、てんぷらにすると格別の美味しさです。
また、セリ科の植物を食草とするチョウの仲間のキアゲハもアシタバを食べることもありますので、昆虫が食べても美味しい植物かもしれません。花期は6月から11月で淡い黄緑色の小さな花を咲かせます。海岸沿いを散策される際はぜひ探してみてください。博物館では、アシタバの乾燥標本(さく葉標本)を展示しています。キアゲハの標本もご覧いただけますので、あわせてお楽しみください。
■博物館では6月29日(日)まで戦後80年企画展「戦中・戦後のくらし」を開催しています。
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