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茅ヶ崎・寒川 コラム

公開日:2025.07.25

学芸員のイチ推し!
-連載 Vol.33-博物館で特別展!県下初出土「漆紙文書」も出品

  • 発見時の漆紙文書が付着した土器

  • 漆紙文書の「我」と「尊」

 この夏、茅ヶ崎市博物館では、市内にある古代の貴重な文化財、下寺尾官衙(しもてらおかんが)遺跡群の国史跡指定と、本村居村(ほんそんいむら)遺跡出土木簡の市重要文化財指定から10年を記念し、「古代高座(たかくら)」という特別展を開催します。

 およそ1300年前、下寺尾には、高座郡(現在の茅ヶ崎から相模原にかけての相模川左岸一帯)の中心となる役所と寺院が建てられました。

 今回展示する資料のひとつに、下寺尾官衙遺跡群から、神奈川県内で初めて出土した「漆紙文書(うるしがみもんじょ)」と呼ばれるものがあります。そこには赤外線カメラに通すことで初めて読み取ることのできる貴重な古代の文字が残されています。そして、その文字は現存する奈良時代の写経に残る書体と大変よく似ています。下寺尾出土の「漆紙文書」には、古代のお坊さんが関わっていた可能性が高いと言えるでしょう。

 特別展は7月26日(土)から。「漆紙文書」ばかりではなく、市指定重要文化財である木簡など、相模川左岸一帯の古代の貴重な遺物が一堂に会します。この貴重な機会を、ぜひお見逃しなく。

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