商店街「大門会」会長で、「ぼんぼり市」を手掛ける 水嶋 健(たけし)さん 明石町在住 66歳
遺志引き継ぎぼんぼり灯す
○…平塚八幡宮で19日から21日まで開催されるぼんぼり祭り。同祭りに合わせて「大門通り」にぼんぼりを灯し、八幡宮への参道であることを認識してもらおうという試みから「ぼんぼり市」は始まった。7回目となる今回は、湘南海岸公園の朝市「SunSunマルシェ」の協力を得ながら、保育園などの児童たちが描いた絵を張り付けた約40機のぼんぼりで商店街を彩る。「秋の夜長に灯されるぼんぼりと、キャンドルを家族で楽しんでほしい」と思いを寄せる。
○…生まれも育ちも明石町。大門通りに店を構えて106年の歴史を持つ印章専門店「東曜印房」を運営する。母が切り盛りしていた店を高校卒業後、夜間の大学に通いながら18歳で引き継いだ。結婚を機に28歳で会社を法人化し、社長に就任。50年近く経営の道を歩む中で、数々の人と出会ってきたが、あるお客さんのことを鮮明に覚えているという。「判子は一生使える」と、婚約指輪ならぬ婚約判をプロポーズに渡したそうだ。「判には人を繋げる役目もあると、お客さんから教わった」
○…高校時代は山岳部に所属し、山登りに熱中した。先日、ドイツで暮らす娘に会いに行った際、父子でアルプス山脈の登山を楽しんだ。普段会えない我が子との登山で、親子水入らずの時間を過ごせたという。アルプス山脈は、約20年ぶりの再挑戦。「最近やっと筋肉痛が取れた。きつかったけどいい経験だった」と言い、「まだまだ山登りもできるもんだね」とにっこり。
○…国道1号線によって分断された八幡宮と大門通りを、一つの表参道にしようと奔走した大門会の前会長、高橋經祺(つねき)さんが今年6月に若くして病気で亡くなった。「どこかで高橋さんが見守ってくれているんじゃないかな。今年は商店街の皆で力を合わせようという気持ちが強い」。前会長の遺志を受け継いだメンバーの中心に立ち、今日もぼんぼり製作に心血を注ぐ。
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