日本のロケット技術が平塚から始まったことを知ってもらおうと、平塚市博物館(浅間町12の41)は22日から12月18日まで、特別展「知られざる平塚のロケット開発」を開催する。残された研究ノートや同展初公開の実物写真など約120点の資料で日本のロケット技術の変遷をたどる。
市博物館によると、日本のロケット技術は、日本の宇宙開発の父で東大生産技術研究所の故・糸川英夫教授のペンシルロケットから始まったとされている。しかし、平塚の海軍火薬廠(かやくしょう)では1930年代から、兵器利用のために固体ロケット技術の開発が行われていた。糸川氏の技術にはこの固体ロケットの技術が応用されている。
これを背景に、市内の企業や大学では現在も、ロケット技術の開発・製造に取り組んでいる。横浜ゴム平塚製造所ではロケットエンジンの配管を、日本特殊塗料平塚工場では機体内部への熱進入を防ぐ素材を製造している。東海大学、神奈川大学では学生が主体となって新たなハイブリットロケットを研究している。
高校生の頃に自作ロケットを飛ばしていたという担当学芸員の藤井大地さん(31)は、「ロケット技術は平塚から始まったこと、その技術が今も平塚で息づいていることを、展示を通して知ってほしい」と語る。
ロケット原理を実験で体感JAXAとコラボ
ロケットに関心がある子供たちにロケット技術を体験してもらおうと、同館は特別展期間中にさまざまなイベントを企画している。
11月1日(火)には、「プラネタリウムでロケット打上げ生中継」を実施。人工衛星ひまわり9号を搭載したH―IIA31号機ロケットの様子を上映する(午後3時〜3時30分)。
11月12日の講演会では、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の的川泰宣名誉教授が「日本のロケットの歴史」を概観する(午後3時30分〜5時、定員70人)。
同館とJAXAのコラボ企画「ロケットカーを作ろう」では、火薬を使って、ロケットの原理を学ぶ。11月13日、19日、27日、12月3日の午後1時30分〜4時30分。定員各回20人。往復はがきに左記宛先と、住所、氏名、学年、電話番号、希望日時を記入し11月4日(金)(当日消印有効)までに申し込む。
開館は午前9時〜午後5時(入場午後4時30分まで)月曜休館。入場無料。
問い合わせは、同館【電話】0463・33・5111へ。〒254―0041平塚市浅間町12の41 平塚市博物館。
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