桜ケ丘在住の府川清さん(79)が、詩集『流域の自由民権運動』を自費出版した。平塚や伊勢原、厚木、秦野など近隣で起こった自由民権運動について綴った作品集となっている。
府川さんは横浜詩人会議に所属している。20年以上活動する中、同会の加盟誌で6年間連載してきた作品を一冊にまとめた。県内の自由民権運動研究家・大畑啓氏の著書から学んだことを、「自由民権の考えを広めたい」と、事実を簡潔な文でまとめながら、府川さんならではの視点で読み解いている。
明治11年、地券を巡り不正を働いた大地主が農民に殺害され、泉鏡花の小説の題材にもなった「真土村事件」の頁では、ことの顛末を紹介した後、「地元でも知る人は少なくなり 今でも語ることが憚(はばか)れている雰囲気もある」と綴り、歴史が薄れていくことを危惧している。
府川さんは「間違った振る舞い、負の歴史もある。その事実を残さなくてはいけない。詩集では過去を綴っていますが、これは現代にも通じることなのだと伝えたい」と話していた。
詩集は1000部発行、1000円。
詩集に関する問い合わせは府川さん【電話】0463・34・7475。
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