平塚・大磯・二宮・中井 社会
公開日:2022.02.03
完全密室の水耕レタス
電気部品メーカーが栽培
電気関係の製造業者・TKエンジニアリング株式会社(田村)が、レタスの水耕栽培に取り組んでいる。室内でLED照明を使う完全閉鎖型での栽培は市内で稀有な例。環境は自身で作り、生産自動化も視野に入れる。
水耕栽培とは土を使わず水と液体肥料で植物を育てる方法。同社は2014年に現在の事業所に移転してから、レタスの栽培に着手した。
きっかけは同社の高明正治さん=人物風土記で紹介=が趣味で始めた家庭菜園だった。興味が深まり、勉強した先で水耕栽培を知る。当時、気候変動が強く問題視され始めていた頃で、環境の変化にとらわれない栽培方法に関心を持った。
レタスは葉が伸びると葉先が黒くなる現象が起こるため、通常市場に並ぶレタスは1株70〜80gに対し、同社のレタスは1株300〜400gと大株。葉先まで白〜黄緑色に成長する。味もさっぱりとした甘さがある。
現在は、レタスを主軸にパセリも栽培し、液肥や温度など条件を変えながら、適切な栽培方法を研究中。安定した品質を保てるよう、1週間に百株収穫できるよう種を植える。茅ヶ崎のスーパーへ実験的に出荷し、モニタリングを進めている。
高明さんは「無農薬で虫もつかず安心できる要素も多い。水耕栽培を知ってもらうきっかけになれば」と今後に期待を寄せた。
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