平塚市長選は4月23日に投開票され、現職の落合克宏氏(65)が新人の谷容子氏(58)を破って4期目の当選を決めた。投票率は40・68%で前回を0・62%下回った。
落合氏の陣営は平塚駅南口の平塚プレジールにに報告会場を設け、支援者が開票結果を待った。
午後10時半ごろに当選確実の報が届くと、会場に姿を見せた落合氏は歓声に沸く支援者を前に万歳三唱。「平塚市政を前に進めようと頑張ってきた。信任をいただいたことで、思い切って平塚の魅力を示していきたい」と決意を語った。
小児医療費助成拡大「年度内に実現を」
選挙戦で落合氏は、ツインシティ大神地区のまちづくりや8年連続の転入超過など、3期12年の実績を強調。「平塚が明るい方向に進み出している」と、市民生活に直結する施策の成果を訴えた。
4期目は子育て支援の充実に向けた取り組みを加速させる。2024年9月には中学校完全給食の実施を控え、18歳までに拡大すると公約に掲げた小児医療費助成については6月議会で提案する考えを示し、「年度内には実現できると思う」と語った。
4年前の雪辱ならず
前回と同じ顔ぶれの一騎打ちとなった市長選。谷氏は市政への批判票取り込みを狙った前回よりも得票数を伸ばしたが、現職の強固な支持基盤を崩すには至らなかった。
落選が決まった谷氏は、支援者に「やり残したことはない。今後のことはゆっくり考えて決めたい」とあいさつした。
市議選は数田氏トップユーチューバー初当選
市長選と同日投開票の平塚市議会議員選挙は、定数26人に対して40人が立候補する激戦となった。
2期連続でトップ当選の数田俊樹氏(40)は、2位の江口友子氏(47)に1400票近い差を付ける5902票を獲得。中原の選挙事務所で支援者と喜びを分かち合った数田氏は、「議長としての経験を基に、市民のため、未来の子どもたちのために、1人の政治家として力強く歩んでいきたい」と4期目に向けて力強くあいさつした。
今回の選挙では新人4人が当選。その中で台風の目となったのが、平塚に関連した話題を投稿するユーチューバーとしての顔を持つ平塚YouTuberしん(元島新)氏(26)だ。新人最多得票で3位に入り、平塚市議の最年少当選記録も塗り替えた。当選が決まると安堵の表情を浮かべ、「トップを目指していたが、3位もすごいことだと思う」と述べた。ユーチューバーとしての活動は継続するという。
佐藤由美子氏(55)は立憲民主党の推薦を得て、前回に続く2度目の挑戦で当選をつかんだ。公明党は、引退した鈴木晴男氏(72)から地盤を引き継いだ岡崎通子氏(60)と、五十嵐豊氏(49)が共に当選。共産元職の高山和義氏(69)は返り咲きを果たした。
会派別では、最大会派の清風クラブ8人と、湘南フォーラムの5人が全員当選。しらさぎ・無所属は2人の落選で4人に減少した。公明党は湘南フォーラムと並んで5人会派に。共産党は改選前の2人を維持した。
ただ、今後は会派変更を模索する動きや、新人の元島・佐藤両氏の会派入りも考えられ、各会派の力関係が変化する可能性がある。議会運営の主導権を握るため、会派間で水面下の駆け引きが始まりそうだ。
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