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平塚・大磯・二宮・中井 社会

公開日:2024.02.08

平塚市民病院DMATPray for Noto
被災地の病院機能維持支援

  • 患者を診る藤崎さん(市民病院提供)

  • 左から藤崎さん、米山さん、南部さん、山田さん

 能登半島地震の発生を受け、平塚市は人命救助活動等を行うため平塚市民病院DMAT隊(災害派遣医療チーム)を1月11日に現地へ派遣した。チームは13日から5日間の活動期間を終え、18日に帰還。2月6日には院内で活動報告を行った。

 チームは医師1人、看護師2人、放射線技師1人の計4人。専用車で11日午後、甚大な被害を受けた石川県珠洲市に向かった。DMAT隊として被災地で活動するのは全員が初めて。運転手を務めた看護師の南部竜矢さん(26)は「被災地に入ったとき、雪で覆われた土砂崩れの跡、道路の地割れを目にして生々しく感じた」と話す。

 本部となる珠洲市健康増進センターには各県から派遣されたチームが集結。そこからさらに平塚チームは珠洲市総合病院に派遣され、救急外来の代行や患者の転院搬送、物資の搬出・搬入などの支援にあたった。

 DMAT隊員も現地に負担をかけないため、レトルトの災害食を持ち込み、寝袋や車中泊で睡眠を取った。本部や避難所との連絡・調整などを担った放射線技師の山田雅史さん(28)は「一番辛いのは被災者だが、風呂に入れないことがこれほど辛いとは知らなかった」と振り返る。

現地スタッフのケア課題

 同院は通常、市内で唯一の総合病院として広域から患者を受け入れているが、震災で機能が低下。職員も被災しているため人手が足りず、通常の160床から30床に減らして病院機能を維持している。病棟でのサポートにあたった看護師の米山みゆきさん(45)は「連続勤務で疲弊した現地のスタッフも帰る先が避難所や車中泊。他の被災者からの相談も絶えず、スタッフのケアも優先課題と感じた」と指摘する。

 患者の診療にあたった消化器外科医の藤崎洋人さん(43)は「活動中も度々余震が襲った。支援に来た自分たちが被災する可能性もあった」と現場の緊迫感を伝える。一方で「一般のボランティアの方にも支援の輪が広がっている今、自分たちの活動を伝えることで、みんなができることを考えるきっかけになってくれれば」と活動の意義を語った。

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