今年6月から平塚市仏教会の会長を務める 武井 定光さん 平塚市下吉沢在住 70歳
日々に息づく禅の教え
○…平塚市内79カ寺が所属する平塚市仏教会の会長に今年6月就任した。「仏教とは何なのかを広く知ってもらいたい」と、毎年11月には湘南説法会を企画。コロナ禍を経て、通夜や告別式などの葬儀が簡略化されていく風潮には、「昔ながらの伝統を残したい」という思いもある。「時代に合わせることは必要。施主の負担を増やさずに、故人を送る役目を果たすにはどうすべきか会の中でも考えたい」
○…曹洞宗松岩寺の長男として育ち、「寺を継ぐことに違和感はなかった」と話す。駒澤大学仏教学部で学び、卒業式を待たずに修行のため曹洞宗の大本山・永平寺(福井県)へ。午前3時30分に起床し、座禅のほか、観光客の接待などを務めた。午後9時の消灯後も、唯一電気がついているトイレに修行僧たちは集まり、寺の「お勤め」の手順が書いてあるメモを必死で読み返しては頭に叩き込んだ。修行僧の中には、逃げ出してしまう人もいるほどの厳しい修行の中、先輩から「人のことも考えながら修行しろよな」と言われたのが、妙に心に残っている。「極限状態で自分本位になりがちだった。何のために修行しているのかと、目が覚める思いだった」
○…同じく大本山の總持寺(横浜市)で修行した後、市内土屋の軽費老人ホームに3年半ほど勤務。資格の必要性を感じ、退職後、日本社会事業大学で高齢福祉を学んだ。3科目主事の資格を取得後、平塚市社会福祉協議会に就職。2000年には社会福祉士の資格もとり、27年勤務した。「座禅で大切なことの一つに、わかる努力を常にしろというのがある。自分の考えを押し付けず、自ら考える大切さを説くもの。介護の現場ではそれが生きていたかも」と目を細めた。
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