大磯で製造・販売する大豆発酵食品で貧困国支援に取り組む 小野岡 圭太さん Shonan Soy Studio代表 30歳
食を通じて機会格差の是正へ
○…「コーヒーフレーバーなのでパンやデザートにも合いますよ」。自ら試行錯誤を重ねて開発した大豆発酵食品「SOYFFEE」を手に、おすすめのレシピを紹介。売上の一部を貧困国支援に充てており、ラオスの洪水被害に遭った地域に支援物資を届けるなどの活動を続けている。「皆さんに食べてもらった分だけ、助けられる人が増える」と真っ直ぐな眼差しでやりがいを語る。
○…平塚市出身。親が転勤族のため環境の変化には慣れっこだった。中高では「自分の『窓』を増やしたい」と英語の勉強に励み、短期留学も経験。熱意が高じて、親に内緒で自宅をホストファミリーに登録したことも。「本当に留学生を受け入れることになって、家族を驚かせてしまった」といたずらっぽく笑うが、留学生との会話で教育レベルの差を感じたことで海外の大学を志すきっかけにもなった。米国の大学へ進学し、留学中に起業も経験したが「スケールが足りない。一般企業で学び直そう」と卒業後は外資系の化学メーカーに入社。現在も本業として勤める。
○…海外で日本の伝統食に可能性を感じ、食を通じて貧困国支援と機会格差の是正に取り組みたいと起業を決意した。家族の協力もあり、3年の準備期間を経て開業。「一人ではできなかった」と感謝を滲ませる。「いつか湘南に戻ろう」との思いから大磯に構えた社屋は、空き家になっていた古民家を活用。「これも誰かの役に立てているのなら嬉しい」
○…留学を見据えて、高校では柔道部で黒帯を取得。サーフィンなどアクティブな趣味が多いが、SOYFFEEのレシピ作りなど料理好きの一面も。「人に喜んでもらうことが好きなんです」と少年のように屈託のない笑顔をみせた。
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