大磯・二宮・中井版 掲載号:2020年12月11日号 エリアトップへ

原木しいたけの栽培を60年以上続けている 野谷 富雄さん 二宮町山西在住 90歳

掲載号:2020年12月11日号

  • LINE
  • hatena

厳しく愛情持って育てる

 ○…戦後、農業用ビニールが出たと知り、キュウリやトマトのハウス栽培を始めた。しかし、すぐに疑問が生じた。虫が喰った野菜を食べれば安心なのに、世の奥様方は見た目がきれいな野菜を選ぶ。「消毒をしないですむ農作物」を求め、たどり着いたのが原木しいたけ。昭和33年から栽培方法の研究に取り組み、種菌の開拓や栽培の普及・指導にも力を注いできた。

 ○…「原木しいたけにとって一番の薬は刺激。木を落としたり、水槽の水に浸けたりして、眠っていた菌がぱっと目を覚ます」。しいたけ生産量の95%は菌床栽培。輸送費をかけて岩手からコナラの木を取り寄せ、重労働で管理に気を抜けない原木栽培だが、「やめようとは思わない。木の養分を取って硬い皮から芽が出てくるのだからすごい力。そりゃ、味が違う」とにんまり。

 ○…昭和5年、二宮町で農家の長男に生まれた。温厚で人に慕われた父。母と母方の祖母は「おっかないけれど愛情深い人だった」と振り返る。働き者で曲がったことが嫌いな両親らの血を受け継いだ。小学校高学年のころから勤労奉仕に明け暮れ、防空壕掘りや学校の田んぼ作り、男手がなくなった他家の農作業を手伝った。二宮小学校で急降下した米軍機に襲われたときの恐ろしさは今でも忘れない。

 ○…県林業協会の副会長を務め、全国植樹祭に3度参加した。二人三脚でしいたけを作り続けた妻を介護し、炊事もこなす。組合やPTAなどの役員を引き受けて家を留守にしたことが多く、妻には感謝。よく噛んで少食、しいたけ栽培が元気の秘訣。長年、山西小学校の農業体験学習に協力し、子どもたちからのお礼の手紙や寄せ書きの束は宝物だ。「歳を取ったら、ゆっくり読みます」

大磯・二宮・中井版の人物風土記最新6

小澤 敦史さん

大磯・二宮・平塚の若手経済人が集まる平塚青年会議所63代理事長の

小澤 敦史さん

平塚市在住 38歳

1月8日号

瀬戸 淳一さん

中井町など県西2市8町を管内とする小田原小売酒販組合・酒販協同組合の理事長を務める

瀬戸 淳一さん

南足柄市在住 67歳

12月18日号

野谷 富雄さん

原木しいたけの栽培を60年以上続けている

野谷 富雄さん

二宮町山西在住 90歳

12月11日号

木村 代紀さん

大磯の湘南ギャラリーえんで個展を開催する

木村 代紀さん

二宮町在住 77歳

12月4日号

廣木 義浩さん

神奈川県美容業生活衛生同業組合平塚支部の支部長を務める

廣木 義浩さん

HAIRGEMS(大磯)店長 52歳

11月27日号

高田 先子さん

「高田保雄の蕪村展」を開催している

高田 先子さん

大磯町西小磯在住 91歳

11月20日号

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月1日0:00更新

  • 3月11日0:00更新

  • 3月4日0:00更新

大磯・二宮・中井版のあっとほーむデスク一覧へ

最近よく読まれている記事

コラム一覧へ

  • 大磯歴史語り

    大磯歴史語り

    〈財閥編〉第9回「岩崎久弥」文・武井久江

    1月8日号

大磯・二宮・中井版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2021年1月15日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク