絵画で大磯を盛り上げたい

　○…大磯で４回目となるコレクション展を、１月30日（月）まで開催。画家として作品づくりに取り組む傍ら収集してきた約１５００点の絵画の中から、日本画をテーマに厳選した約40枚を展示する。「日本画を見る機会はあまりない。様々な画家の作品に触れて、日本画ならではの繊細な表現を楽しんでもらえれば」

　○…東京都荒川区出身。幼い頃から自宅で絵や漫画を描いていた。中学生の時に描いた絵が美術教師から絶賛され、美術部に入部を勧められたことも。「その時はバレーボール部だったので断った」と笑い飛ばすが、絵を描き続けるために自宅から一番近い高校へ進学するほどの情熱があった。卒業後は大手制御・計測機器メーカーでエンジニアとして働きながら作品制作に取り組んだ。画家に助言をもらいながらも、ほぼ独学で日本画と油絵を習得。「一枚の絵大賞展」など数多くの公募展で入賞・入選した。社内で仲間を集めて創設した美術部は、今も後輩たちに受け継がれ活動しているという。

　○…定年を機に、平塚にアトリエを構えた。才能ある画家を支援したいと買い集めた作品が所狭しと保管され「作業スペースは少ない」とか。画家の次女が個展を開いたことをきっかけに大磯を知り、自然や多くの画家にも愛された土地柄が大好きに。「大磯とギャラリーを多くの人に知ってほしい、盛り上げたい」とコレクション展を始めた。「展示のたびに情報を拡散してくれる」妻や娘に感謝している。

　○…会社勤めをしていた頃は、日本各地や海外でサイクリングを楽しんだことも。「体に受ける風が良いんです」といい、沖縄の風など、目に見えないものをモチーフに描く作風にもつながっている。コロナ禍で孫に会えないことが残念。