バンドも地域も「支え役」

　○…中井町のまつもと滝桜で４月１日に開かれる「お花見会」でステージに立つ。元公務員や市議、企業の経営者からなる（＝官民）アマチュアバンドで、お花見会には初出演。「フォークや演歌、ポップスなど午前と午後で計23曲を披露する予定。桜のピークは過ぎているかもしれないけれど、華のあるステージにしたい」と唯一の地元メンバーとしてステージの盛り上がりを支える。

　○…中井町松本で生まれ育つ。大学を卒業後に秦野市役所に入庁。クリーンセンター整備や駅前再開発などに携わり、環境産業部長や市長公室長も務めた。公民館長を務めた時期にコロナ禍になり、「音楽に励む人たちに発表の場を」とステージと客席の間に設置するビニールカーテンを自作し、人数制限や声出し禁止などの感染症対策を徹底して音楽イベントを開催したことも。「骨が折れるようなこともあったけれど、市民とふれあい、職員で協力して、皆さんに喜んでもらえる仕事ができたことがうれしい」と再任用を含む41年間を振り返った。

　○…学生時代は「支え役が性に合っている」とロックバンドでベースを担当。仕事で長らく離れていたが、定年を機に練習を再開すると、カンミンズの知人から急きょ代役の依頼が入った。１カ月半で40曲をマスターして無事ライブを成功に導いた後、正式にメンバー入り。「あの時は腱鞘炎になるほど、夢中で練習しました」とほほ笑む。

　○…定年後は自宅で畑仕事に勤しみ、バックホーの操縦資格も取得。自治会長や社会教育委員などの地域活動にも従事する。自宅の裏山で野鳥観察を楽しみ、撮影した写真をブログにアップすることも。このほど２人目の孫が誕生。「会いに行ける日が待ち遠しい」と顔をほころばせた。