大磯・二宮・中井 人物風土記
公開日:2023.07.28
平塚江南高校の同窓会長に就任した
野地 彦旬さん
横浜ゴム(株)相談役 64歳
手が届く少し先目標に
○…「応援される側からする側へ」。入会者減少を食い止めるため、今年度から作ったキャッチフレーズだ。「同窓会の存在をアピールしたい」と意気込む。100周年記念事業として立ち上げた「ドリーム・チャレンジ」は、年間100万円を上限に10年間、在校生たちの夢を追う活動資金を補助する事業。資金の補助だけでなく卒業生の人脈を駆使し、人材を紹介することも。今年度は4件の応募があり、全て採択された。「すごくいい取り組み。在校生のバックアップをして、背中を押してあげたい」と温かい眼差し。
○…二宮町出身。高校時代は応援団や園芸、写真など様々な部活や委員会に所属。応援団では第11代団長を務め、体育祭や部活動の応援に汗を流した。今はない応援団に「寂しいね」と肩を落とす。早稲田大学理工学部に進学後は、先輩の影響で自動車ラリーに熱中。「ラリーはタイヤが消耗品。当時、横浜ゴムのタイヤ『アドバン』が活躍していたから」と同社へ就職した。
○…入社後は、三島やフィリピンなど国内外の赤字工場の建て直しに奔走。「自分は黒子に徹し、実際に働いている人たちが評価されるべき。失敗したときに責任を取ればいい」。現場で培ったリーダーシップを買われ、2011年に社長就任。退任後もインドやアメリカの工場のガバナンスを強化するため手腕を振るった。
○…趣味は畑と水泳、ゴルフ。農家だった父親の影響もあってか、毎日の畑仕事を欠かさない。現在は、数えきれないほどの種類の野菜を栽培。「園芸部の経験が生かされている」と白い歯をこぼす。最後に在校生へ向け「背伸びして手が届く少し先を目標にし、将来を考えてほしい」とエールを送った。
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