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小田原

酒匂川漁業協同組合の代表理事組合長に就任した

篠本 幸彦さん

山北町向原在住 65歳
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酒匂川守る好々爺

 ○…5日に一度、飯泉の取水堰で5分おきに遡上してくるアユを1日中数える。地味で大変な作業だが、元気に上がってくるアユを見ると自然と顔がほころぶ。他に稚アユの育成・管理、産卵場所の確保をしたり、天敵の川鵜の駆除、水道局や電力会社との折衝など、酒匂川を守る漁協の仕事は多岐に渡る。酒匂川をとりまく生物はイワナ、ヤマメ、ウグイなど数あれど、とりわけ手が掛かる分、アユが一番身近に感じられるという。

 ○…「友釣りは高尚な釣り方。闘争魚とも呼ばれるアユの習性を利用していて…考えた人はすごいよ」。語り始めたら止まらない。話しながら自然と笑顔がこぼれる。釣りをはじめたのはいつだったか…。幼少の頃は川や神社、自然が遊び場で、釣りや川は気が付いたら身近にあったものだという。「昔は酒匂川で手掴みで魚が獲れた。泳ぎを覚えたのだって、先輩に土手から突き落とされて、必死になって覚えたんだ」古き良き昭和が思い起こされる。

 ○…同協会や利用者の高齢化が現在危惧されており、小学生向けに体験放流・友釣り体験を行っている。保護者同伴で毎回賑わいを見せるが、保護者の方が夢中になってしまうことも。「アユや川と親しんで欲しい。外で遊ばなきゃ。川には危険もあるが、遊ぶことで危険を知り、回避できる」。次の世代に川や釣りの魅力、楽しさを紡いでいくのも大事な仕事のひとつ。

 ○…毎年、年の初めに稚アユを購入し約20万匹を同協会の4つのプールで育てる。稚アユはとても繊細で、一度病気にかかるとなかなか治らないが薬として使うのは塩だけ。「お客さんの口に直接入るものだから」とこだわりを持っている。放流するときは「娘が嫁入りするようなもの。さすがにジーンとくるね」。今年の遡上数は昨年を上回り、期待できそうだという。愛情たっぷりに育てられた愛娘の銀鱗煌かせる”嫁入り”はもうすぐだ。
 

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