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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2014.04.26

4月10日付で法テラス小田原の支部長に就任した
加藤 勝さん
市内蓮正寺在住 55歳

話上手な自転車弁護士 

 ○…法的トラブルを抱える人に開かれた総合窓口・法テラス小田原。発足当初から副支部長などを務めてきた。支部長の座が回ってきたのも自然な流れなのだろう。「今までとあまり変わらないよ」と気負いはない。発足から8年経ったが、周知はまだ完全とは言えない。相談者の来所を「待つ」姿勢が基本だが、時には福祉施設などへ出向く事も視野に入れる。「事件化しないだけで、様々な事に困っている人がいるはず。潜在的ニーズを掘り起こしたい」と決意を語った。



 ○…ピシッと着込んだスーツに、胸元に光るバッジ。”お堅い”装いとは裏腹に、次々と繰り出される軽快なトークに驚かされる。幼少期の様子を尋ねると「勉強は全然ダメ」。父が勤めていた病院の敷地で虫を捕ったり、野球をしたり…外で遊んだ記憶ばかりが口をつく。高校時代は映画にハマり、年間300本を見倒した。映画監督を志し大学進学で滋賀から上京。4畳半の下宿生活を始めた。



 ○…「一生懸命やれば2年で受かる」。法学部の先輩の一言が、法曹界を目指したきっかけ。「専門的な知識をつけて生きていけたら」と、漠然と進路変更を考えていた時、背中を押された。法学部に編入後、造園のアルバイトをしながら予備校にも通った。「結局6年かかっちゃった」。合格までの道のりを振り返った後、苦笑いでつけ加えた。



 ○…小田原で独立したのは40歳の時。東京で働き詰めの毎日に区切りをつけ、「のんびりやりたい」と母の故郷を新天地に選んだ。一人で始めた事務所は今、有能なスタッフに囲まれ、地域の大型案件を担当するまでに成長。自身も常時100以上の案件を抱え「全然のんびりできてないなぁ」と、これまた苦笑いだ。「とにかく現場に行く」をモットーに、自転車で街を走り回る。その延長だろうか、食べ歩きを趣味とし「小田原の大抵の居酒屋は知っているよ」と、ちょっぴり得意気に教えてくれた。

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