JR東海道線小田原駅の発車メロディを童謡『お猿のかごや』にと提案した 伊藤 洋子さん 市内国府津市在住 67歳
挑戦続けるパワフル先生
○…11月1日、通勤・通学で行き交う人込みの中、高ぶる気持ちを抑え5番線のホームに立った。「軽快なリズムが印象的、素晴らしいメロディにワクワクした」と笑顔が弾けた。JR東海道線小田原駅ホームの発車メロディが童謡『お猿のかごや』に変わった。1日に6万人が利用するターミナルの新しい幕開けに、発案者は「夢みたい」と感動を口にした。
○…「国府津駅に帰ってくると海の匂いがする」。県外に嫁いだ娘の言葉で、地元国府津駅の発着ベルを『みかんの花咲く丘』に、と思いつき、知人や友人と嘆願活動を続けている。自身の生まれ育った国府津だけでなく、多くの人が利用する小田原駅も…と、昨年末、自らの素性とほかの駅で実施された発車ベルの新聞記事の切り抜きを同封し、小田原市長と商工会議所の会頭に手紙を送った。「ターニングポイントは地下街『ハルネ小田原』のオープン?タイミングがよかったのかもね」と、地元を思う行動力は運も味方につけた。
○…67歳になった現在も週に2回、湯河原小学校の非常勤講師として教壇に立つ。「あの時、こうすればよかった。あの子にこうしてあげられれば」など、後悔することもあると本音を口にする。しかし、教え子との思い出や、これまでの学校生活を語るときは終始笑顔。「人との出会い、巡り会いがある。学校教師という職業は素敵でしょ」とさらに顔を綻ばせた。
○…トライアスロンに52歳で挑戦し、月に1度アコーディオンを弾きながら歌を唄う「うたごえサロン みちくさ」にも参加する。週3回のペースで通うスイミング。「洋子66歳8カ月の決意」と題し、トイレに貼り出した目標は、日本縦断の距離に匹敵する3千Kmを87歳までに泳ぐこと。若さの秘訣である「チャレンジスピリッツ」を胸に、国府津駅に『みかんの花咲く丘』を流すことも、掲げた目標をクリアすることも、挑戦ははじまったばかりだ。
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