5月27日付けで、第36代小田原林青会会長に就任した 大山 哲生(のりお)さん 市内扇町在住 38歳
紅顔の少年 刻んだ年輪
○…小田原地区木材業協同組合の若手団体で、舵取りを任された。現在会員は14人。森林・林業の活性化や公共施設の木質化へ向けた取組みに加え、生活に木を取り入れ、木に親しむ「木育」の推進を会則に掲げる。幼少時から知己の会員の個性を生かし、3人の副会長に、イベント・木育・渉外と専任性を持たせ、新たなスタートを切った。
○…小学校の壁に貼ってあったポスターに憧れ、相洋中学を受験。3年間在籍した生徒会では会長も務めた。少しも変わらない笑顔の脇に、深みと強さ、厚みをまとったこの人に、20年ぶりに取材先の製材所で再会したのは3年前。いつも校内を走りまわり、人の輪の中心で笑う、白いポロシャツと短パン姿の軟式テニス部時代の”先輩”がすぐに甦ってきた。
○…どこまで本気か測りかねるが「お肉が好き」で酪農学園大学の食品科学科に進学。枝肉からハムやソーセージを作る実習が終わると、嬉々として”戦利品”を持ち帰っていた。形が変化していく様子に、モノ作りの面白さを感じたのは、家業の製材に通ずるところがあったのかもしれない。
○…材木店の4代目。2度のサラリーマン生活を経験し、本格的に製材の道に入ったのは3年前だ。とはいえ小学校時分から出入りしていた父の仕事場。父やおじ、職工の仕事を目で見て体で覚えた。最近では製材所の見学で生業を知ってもらう機会が増えた。「木に生かされている」という思いと共に、木と人との関わり、恩恵を次の世代に伝える準備中だ。
○…高校時代に出会った妻との間に、3人の愛娘を授かった。大黒柱の毎日は、本業のほか木材普及イベントや全国各地への視察など、忙しい。楽しみは家族総出のスキーとボルダリング、そして読書。人の声も耳に入らないほど、集中して活字の世界にのめりこむ。押入れとトイレが私設の図書館。「家族も諦めてるんだけどね」と笑みを浮かべた。
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