本日開幕する第10回小田原映画祭の3代目実行委員長を務める 合田 雅吏さん 小田原高校出身 46歳
「シネマの天使」の遺志継ぐ
○…昨年急逝した俳優の先輩・阿藤快さんの遺志を継ぎ、本日開幕する小田原映画祭の3代目実行委員長として、采を振る。思わぬ大役にプレッシャーは大きいと本音を漏らす。「阿藤さんから直接『来年からお前やれよ』って言われた方がどれだけ楽だったか…。裏切らないようにやるしかない」と決意を口にした。
○…映画祭とのかかわりは昨年から。自身の出演作が銅門の野外上映会にかかった。城内で、月明かりをバックに映画を見るシチュエーションに「他にない。一人でも多くの人に体験してもらい、映画を、そして小田原を好きになってほしい」と興奮気味に熱く語った。映画祭の今後については「古くても良い作品が沢山あるので、それらを上映し、若い人や普段映画を観ない人が映画を好きになるきっかけになれば」と語る。リメイク作品の新旧連続上映や、市内のロケ地めぐり等新しいアイデアも膨らむ。「小田原に旅籠(はたご)があった江戸時代を舞台に、ロードムービーのような作品ができたら。地元の人も参加して」と小田原を舞台にした映画の構想も口にした。
○…秦野市生まれ。小田原高校卒業。高校の頃に読んだ司馬遼太郎の『国盗り物語』で、時代物の魅力にはまった。長身と端正な顔立ちでモデルとして活躍後、戦隊ヒーロー物で俳優デビュー。その後、国民的テレビドラマ『水戸黄門』の格さん役で、時代劇の世界に。映画の思い出は、封切り作品が2本観られた小田原のオリオン座。暗い劇場に入る感覚は「ちょっと大人」な気持ちにさせてくれた。「最後に観たのは『ニューシネマパラダイス』だったかなぁ」と懐かしそうに笑った。
○…一昨年、小田原ふるさと大使に就任してから小田原での活躍が増えた。今年の小田原城リニューアルオープンでは、馬上から甲冑姿で開城を叫び、喝采を浴びた。映画祭では「マイ甲冑」を着て開幕を宣言する予定だ。
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