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報徳博物館に中国人留学生として在籍する 黄(コウ) 国媛(コクエン)さん 蛍田在住 21歳

公開:2017年7月1日

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厳しさ糧に放つ輝き

 ○…報徳博物館が13年前に始めた中国人留学生の受け入れ事業に応募し、2月に初めて小田原の地を踏んだ。来日後、さっそく取り掛かった卒業論文のテーマは日本で感銘を受けたトイレ事情。「中国では公衆トイレにペーパーがなく、子どもや障害者の専用も少ない。都市計画でトイレは後回しの存在」と流暢な日本語で話し、「日本の良いところを中国で生かせたら」と素直な視点で異国を見つめている。

 ○…曲阜(きょくふ)師範大学の4年生。ビジネス日本語を専攻しているのは、「日本アニメが好きだから」。照れくさそうに語るが、多くの学生が同じ動機だという。言語を学ぶにつれ、文化にも興味を抱いた。昨夏関西へ短期留学した際、まず訪れたのは伏見稲荷大社の千本鳥居。「やっぱり神がいるなと思った」。インターネットで見て受けた衝撃は、実物を眼前にしても同じだった。母国を強く意識するのも海外にいるからこそ。中国人観光客による「爆買い」にふれ、「誰もが小学校で学ぶ孔子の教えは、譲り合いの心。しっかり理解できていない」とぴしゃり。

 ○…学業の合間は茶道にも親しむ。茶に添える菓子や花々に、季節を大事にする日本人の一面を知った。高校時代は「くだらない」とさえ思っていた花。だが、今では「サクラが終わってしまっても、アジサイやハスが楽しみと感じるようになった自分が不思議」。一方、「中国では赤い色でなければ食べる」というコイを小田原城のお堀で目にするたび、「大きくておいしそう。人間を見て寄ってくるのも変」と感じている。

 ○…言語も文化も異なり、「自分はやっぱり日本人ではなく中国人なんだ」と実感した留学生活も残り2カ月。振り返れば苦労も多かったが、そもそも「のんびりとした環境では何もしたくなくなる性格」と自己分析。「ヤル気がわく」という厳しい環境をめざし、卒業後は再び来日して大学院で学ぶつもりだ。

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