小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記
公開日:2018.08.18
関東マスターズ大会100mで銅メダルを獲得、9月にアジア大会に出場する
大垣 徹晃さん
栄町在住 51歳
「世界金」目指す50代ランナー
○…先月、7年連続出場した関東マスターズ陸上選手権100mで初めてのメダルを手にした。体調を考慮し、練習のつもりで臨んだレース。「スタートで出遅れたけど、逆にリラックスして自分の走りに集中できたのかもしれないね」と満面の笑み。「調子は上がってきている。9月のアジアでは金メダルを目指すよ」。猛暑という過酷な条件を戦い抜いた自信を胸に、4度目の国際大会に挑む。
○…勉強は嫌い、運動が大好きな子どもだった。「小さかったけれど、かけっこは誰にも負けなかった」。小学校から高校まではサッカーに熱中していたが、「ひとつ下の学年ににうまい子がいてね。足は俺の方が速いのにいつも競り負けちゃう。かなわないと思ったら急に冷めて」。大学入学を機に10年間続けたサッカーからあっさり離れ、陸上部に入った。「でも、『サッカー』ってあだ名を付けられて」。馬鹿にされたような気がして、悔しさをバネに日々練習に励んだ。その結果、10秒台まで記録は伸びたが、当初掲げた全国大会出場の夢は叶わなかった。
○…39歳の時、マスターズの存在を知る。「誰でも気持ちさえあれば世界で戦える」。大学卒業後は家業の飲食店を継ぎ、運動をしない生活を続けていたが、学生時代の悔しさを晴らそうと一念発起。まず、83kgあった体重の減量に取り組み、44歳でマスターズデビュー。「初めての大会は散々。タイムも13秒台で」。それでも諦めず食事制限や走り込みを重ね、翌年、12秒台を記録。「トラックの上で死ねれば最高だよね」と、生涯現役にこだわる。
○…2人の子は巣立ち、妻と娘が『はなび』と名付けた7歳のトイプードルと暮らす。愛犬と一緒にいるのが、今は一番癒される時間だ。「毎日、はなびで充電するんだけれど、いつも逃げられちゃう。嫌われているのかな」
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