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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2019.06.15

小田原市議会第63代議長に就任した
奥山 孝二郎さん
小田原市東町在住 61歳

裏方でみせる手綱さばき

 ○…小田原市議会議員5期目は、議長としてのスタートとなった。「融和」をテーマにベテランの力、新人の意見をまとめ、「多種多様な声に応えていける議会づくりを積極的に進めたい」と意気込む。市立病院の建て替えなどの重要懸案には専門的知見を活用し、「攻めの議会」をめざす。

 ○…サラリーマン時代には、市議会議員になるとは想像もしていなかったという。家族のために働き、2人の娘を育てるお父さん。行政を身近に感じるきっかけとなったのが、友人から頼まれ就いたPTAの副会長だった。家と会社の往復で、なかなか関わることができなかった学校教育。「子どもの教育を学校の問題だけにするのではなく、地域全体で育てていかなくては」と考えるようになった。その後PTA会長も務め、地域でも人間関係が深まっていった。

 ○…生まれ育った小田原を、「ほど良い田舎町。風土が自分の性に合っている」と愛してやまない。孫にも恵まれ「男の子は元気が良くて。だんだんついていけない」と、可愛くて仕方ない様子だ。実は、馬にも乗れる「じいじ」。NPO法人日本和種馬文化研究協会の理事として活動し、小田原城址馬上弓くらべを16回にわたり舞台裏で支えてきた。今年は八王子でも初開催され「姉妹都市として、市民にとっても実のある交流ができたら」と話す。夢は、馬が走るまち。「馬を活用し、観光につなげていけたら」と、目を輝かせる。

 ○…「市議会議員も裏方の仕事」。政治家として大事にしていることは、中長期的視点だという。全体を見渡す「鳥瞰図」と現場主義の「虫瞰図」の中間、「松の木にとまって斜め45度からの視点」がモットー。サラリーマンだったからこそわかる、市民の日常感覚もまた、持ち味の一つだ。

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