清閑亭で個展を行う画家 正井 尊(たかし)さん 小田原市城山在住 38歳

掲載号:2019年10月5日号

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偶然のない挑戦

 ○…表現の模索を続け、たどり着いたのはインクジェットだった。機械を絵の具として使う以上、画材の魅力や物質の力に頼ることはできない。だからこそ、画家の実力が問われるという。パソコンで描く版(レイヤー)は100を超え、試し刷りを繰り返し色彩を調整する。「コンピューターに偶然はない。こんなに正直なものはない」。独特の技法を用いて生み出される一枚は、版画でもCGでもない、絵画なのだ。

 ○…気づいたら、幼い頃からほとんどの時間を絵に費やしてきた。三の丸小、城山中を卒業し、高校と大学は絵画で受験した。油絵の具象画を専門としていたが、大学2年生の時に教授から言われた「上手いけど面白くない」の一言が転機に。「頭にきた」と、その教授が教える現代美術のコースへ進んだ。抽象画を追うようになり、出会ったのが版画だった。しかし「彫りの魅力に頼ってしまう」と、フィルムに光を当てて凹凸をつくるポリマー版画を研究。博士課程で「版をつくらず、版画の紙に直接印刷してみよう」と現在の手法に至った。

 ○…描きたいのは「空気感」。例えば「山がきれい」と感じるとき、そこで起きている空気の現象を表現したいという。見えない空気を見えるようにするために、最近では刷り上がった絵の上に油絵の具を置くことも。「自分の表現があって、初めて物質感を加えられる」と、ようやくスタート地点に立てたという。

 ○…理屈っぽくてストイック。妥協を許さないからこそ作り手はもがくが、「受け手は好きなようにとらえてほしい。わからないけど良い、なぜ良いと思うのだろうというのが、絵の楽しいところ」と目を細める。朝起きて、絵を眺めながらコーヒーを飲んでほっとできる。そんな時間を与えてくれる作品をめざしている。

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