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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2020.01.04

(公社)小田原青年会議所(JC)の第63代理事長に就任した
一寸木 (ちょっき)慎也さん
小田原市南町在住 37歳

街づくりは親心

 ○…「歴代の理事長はパンチのある人ばかりで恐縮してしまうけれど、『健全な劣等感』を持ち引っ張っていけたら」。謙遜しながら就任の思いを語るが、JCの活動に対する意欲は旺盛だ。より良い街づくりのために頭をひねり、試行錯誤の末に生み出す事業で重視するのは先進性。立ち上げたイベントを、地域へ引き継ぐことに意義を見出す。「僕らが前例となり、道がないところに道をつくっていきたい」

 ○…昨秋に3代目として梱包業の会社を継いだばかり。意気揚々とした船出ではなく、経営的に困難な局面で受け取ったバトンだ。「毎日あちこちに頭を下げてばかりで…」。重圧に押しつぶされそうになりながら、それでも前を向ける原動力はJCの存在だ。メンバーとは毎晩寄り合い、主催イベントから時事問題まであらゆる話題に花を咲かせ、時に口論もする。そんな月日を重ねるうち、いつしか育まれた結束力。「相談できる仲間がいる。逆境を跳ね返す力をもらえるんです」

 ○…物腰の柔らかな現在の姿からは想像できないが、「夢はロックスターになることでした」。相洋高校を卒業後に家を飛び出し、都内でギターに明け暮れる日々。そんなある日、メジャーデビューするバンドから勧誘を受けた。千載一遇の機会を得てノロウイルスに苦しみながらもレコーディングに臨んだが、メンバーのトラブルで水の泡に。結婚を機にバンドをやめ、26歳で小田原へ戻った。

 ○…3児の父。「ごめん、車を置きにきただけなんだ」。帰宅を喜ぶ子どもたちに謝り、JCの会合へ向かう日々。会えるのは週2時間で寂しくもあるが、「地域を良くする活動は、ひいては子どもたちの将来のため。いつか分かってくれる日がくるかな」。

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