2020年度小田原箱根商工会議所青年部会長に就任した 大谷 真さん 小田原市扇町在住 47歳
「本気」を仲間と共に
○…新年度のスタートとなる通常総会は異例の書面決議。練習を重ねた所信表明のスピーチも動画配信となった。小田原箱根商工会議所青年部(YEG)のリーダーとして、新型コロナウイルス対応でも次々と判断が求められる。「どんな決定をしても批判はある」と腹を括り、「このタイミングで会長になったのも、ある意味運命じゃないかと思う」。大きなプレッシャーを受け止めながら、いつも通りの笑顔を見せる。
○…父が開業した社会保険労務士事務所を継いだ。スマートな外見も相まって順調な人生を歩んできたように見えるが、その道のりはユニークだ。高校卒業後、観光系の専門学校に進むも中退し市内で就職。28歳で結婚した時、「親孝行してないな-」と胸に浮かび「父の仕事を継ぐ」と宣言した。とはいうものの難関国家試験の合格が大前提だ。事務所で働きながら1日16時間の猛勉強。「当時のテレビは全然知らない」といい一人息子とも遊べず。多くの犠牲を払い1年1度の試験に挑み4回目…インターネットの合格発表で自分の番号を見つけ、泣き崩れた。顔を上げると妻も家族も泣いていた。
○…資格とともに手に入れたのは、努力することと本気になるという経験。「自分は30歳から頑張って、こうして生きている。年齢にかかわらず本気で取り組むことが重要じゃないかな」と照れながら、またほほ笑む。
○…掲げた年度スローガンは「YEG活動で得られる経験とその経験から得られる感情がこのまちを豊かにする〜共に〜」。メンバー同士が意見を交わし、夢を語り、活動する。その経験が自身や企業、地域の成長・発展につながるという思いだ。まだ先が見えない道のりだが、信頼する仲間と共に歩みを進める。
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