箱根町は6月4日、2019年の入込観光客数を発表した。1896万人で対前年比10・8%の減小となった。16年の1956万人、17年の2152万人、18年の2126万人と推移してきたが、3年ぶりに2千万人を下回った。
宿泊客は429万7千人(前年比5・1%減)、日帰り客は1466万3千人(前年比12・4%減)の落ち込みだった。宿泊客について形態別では、寮・保養所が前年比2千人増の54万6千人、民宿・ペンション・コテージほかが前年比5千人増の5万9千人となった。
一方、旅館・ホテルは前年比23万6千人減の369万2千人。一般客は、前年比20万6千人減の368万6千人、外国人観光客は前年比2万人減の57万6千人、修学旅行客は前年比3千人減の3万5千人となった。
町は、昨年5月から大涌谷の噴火警戒レベル2への引き上げで同園地の立ち入り規制と、10月の台風19号で箱根登山鉄道の運休や土砂崩れによる国道の通行止めなどを挙げ、宿泊・日帰りともに減少の要因となったとみている。
20年は新型コロナウイルスの影響で、これまでに経験したことのない観光客数になることが予想される。石川憲一企画観光部長は「コロナの影響は大きく、これほど静かな箱根は見たことがない。7月には登山鉄道の全線運転再開、宮ノ下の富士屋ホテル営業再開が観光客増加につながれば」と期待した。