神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

「豊島邸」利活用事業 小田急電鉄が辞退 コロナ禍で事業性見込めず

社会

公開:2020年8月15日

  • X
  • LINE
  • hatena
豊島邸
豊島邸

 小田原市が所有する日本家屋「豊島邸」(栄町)の利活用事業について、優先交渉権者に決まっていた小田急電鉄(株)(本社/東京都新宿区)が辞退することが分かった。8月7日の市議会厚生文教常任委員会で、市が報告した。

 豊島邸は1941年頃の建築。瓦葺屋根付き門と黒板塀、書院風と数寄屋風の意匠を組み合わせた木造平屋建ての主屋がある歴史的建造物だ。今年7月には、国登録有形文化財に登録された(主屋、門および塀)。

 所有者から2015年に寄贈を受けた小田原市は、同邸の維持・保全と地域活性化を目的に指名型プロポーザルで事業者を募り、今年1月に小田急電鉄が利活用事業者に決定していた。

 同社が提示した利活用案は、インバウンドの外国人観光客を主に想定した1棟貸宿泊施設。1月に市と基本協定を交わしたが、同月下旬に開始するはずだったリノベーション工事は新型コロナの影響で着手せず、4月に予定していた市との定期建物賃貸借契約も保留されていた。

 7月29日付で市に提出された辞退届で同社は判断理由について、新型コロナウイルスの影響で訪日外国人旅行者の需要が減少し、その後の見通しも立たず事業性の確保が難しいと説明。当社の取材に対し「歴史的価値の高い本物件での事業展開を通して、小田原エリアの活性化に寄与できると考えていたので、非常に残念に考えております」と回答した。

 市では辞退を受けて、プロポーザルの次順位交渉権者である(一社)古民家再生協会と交渉する方針だが、同協会の事業提案も同じく外国人観光客を想定した宿泊施設となっている。同協会湘南の福田徹事務局長は、「インバウンドが戻るのは2〜3年先だと思う。協会には国内の観光誘客のノウハウもあるが現状では何とも言えない」と慎重な姿勢を見せている。

 市文化政策課では、「(小田急電鉄の)辞退は残念だが、引き続き豊島邸の利活用を進めていきたい」と話している。

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のトップニュース最新6

「清閑亭」飲食店で再出発

「清閑亭」飲食店で再出発

3月25日開業、「別邸料理」提供

3月23日

豊川が県2連覇

やまゆり杯バレーボール

豊川が県2連覇

全試合ストレート勝ち

3月23日

式典に富野由悠季さんら

小田原シネマ館

式典に富野由悠季さんら

『ガンダム』3部作上映も決定

3月16日

壁画作品を2枚制作

鴨宮中

壁画作品を2枚制作

地元芸術家とコラボも

3月16日

街中に映画館、再び

街中に映画館、再び

小田原シネマ館 3月20日開館

3月9日

間伐材の鉛筆を寄付

小田原市森林組合

間伐材の鉛筆を寄付

50周年で小学校に1万本

3月9日

あっとほーむデスク

  • 3月23日0:00更新

  • 3月16日0:00更新

  • 3月2日0:00更新

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月23日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook