伝統小田原漆器組合の組合長を務める 大川 肇さん 小田原市南板橋在住 65歳

掲載号:2022年5月28日号

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手から伝わる、伝統技法

 ○…「堅牢で素朴。使ってこその魅力がある」。小田原漆器はろくろで素材を削り、漆を塗り込み、木目の美しさを際立たせる。小田原の地で室町時代から続くこの技法は、1984年5月に国の「伝統的工芸品」にも指定。全国の市場でも指名買いを受けるほど浸透してきたが、生活様式の変化に加え、職人の高齢化や後継者不足などにより、組合には4軒が残るのみ。「こういった技術は一度無くなったら、二度と復活できない。苦しい状況は続くがあがきたい」

 ○…祖父の代から続く大川木工所の3代目。普通の会社員を目指していたが、大学卒業を前に、ふと子どもの頃の思い出がよみがえった。「友だちの家でご馳走になった時、味噌汁のプラスチックのお椀が熱過ぎて驚いた。自分の家は木の器だからじんわり温かかったんだ」。ものづくりに興味を持ち、家業を継ぐことを決意。「気を抜けば刃が折れる。体で覚えるしかない」と修行時代を振り返る。次第に職人たちの大会でも名を連ねるように。長年の研鑽が認められ2003年には伝統工芸士に認定された。

 ○…11年前に秦野と南足柄で行われた全国植樹祭で、天皇・皇后両陛下が富士屋ホテルに宿泊された際、食事の器に小田原漆器が使用された。自身の作品に加え、汁椀には祖父の作品を選んだという。「職人冥利につきる一生に一度の名誉なこと」と微笑む。

 ○…3人の子どもは独立し、妻と母の3人暮らし。孫にも恵まれ、週末には小田原城址公園に連れ出すという。次男のアイデアで、英語も併記した漆の研ぎ出し体験のパンフレットを作成した。海外からも関心を持ち、訪れる人が増えつつある。「手に取れば良さが分かる。止まってもいられない」と前を向いた。

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