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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2023.02.25

鉄道開業150年記念で、「飾りパン」を製作した
古谷 恵瑠花さん
小田原市国府津在住 31歳

パンで国府津盛り上げる

 ○…立体的に色彩豊かに、鉄道をパンで表現した。鉄道開業150年を記念した国府津駅のイベントで「低温でカチカチに焼いた」飾りパンを展示している。食べることはできないが、駅を訪れる人々を目で楽しませている。車両やトンネル、国府津の風景など、再現性を求めて製作。「満点ではないけど、満足はいってます」と微笑む。

 ○…小さいころから食べること、作ることに夢中だった。小・中・高は東京で育ち、調理実習で学んだレシピを家で何度も挑戦。家族の誕生日ケーキは「私が作っていました。料理のレパートリーはなかったけれど」とはにかむ。食品関係の仕事を目指し、日本大学生物資源科学部に進学。そば粉に含まれるタンパク質について研究した。

 ○…卒業後は(株)神戸屋に就職。ここでパン作りの基本を学んだ。周りを見ると、パンの装飾にしのぎを削る上司がいた。世界レベルの精巧な出来に驚いた。「これがパンと同じ生地で出来ているなんて」。その後、職場で出会った先輩と結婚すると同時に退職し、夫の実家が営む国府津のパン店神戸屋ふるや店を継いだ。2017年から飾りパン作りを始め、結婚式のウェルカムボードや箱根登山鉄道開業130周年イベントなどで製作。活躍の幅は広がった。基礎を押さえつつも「作るたびに思いつく方法を試す」とデコレーションの探求は続く。

 ○…神戸屋ふるや店は国登録有形文化財の建物で古き良き景観を保存している。国府津を盛り上げようと一昨年には公民連携の団体が発足し、かつて鉄道の街として栄えた国府津に再び活気が戻りつつある。「私はパンを通してできることをやっていきたい」。休日は、「電車好きな2歳の娘との時間を大切に」と母親の顔。

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