小田原俳句協会の会長に就任した 村場 十五(じゅうご)さん(本名:村場悦郎) 小田原市荻窪在住 77歳
言葉に出会い句を作る
○…小田原梅まつり俳句大会や桜まつり俳句大会などを通して社会文化の向上に務めている小田原俳句協会。14のグループで構成する会員150人をまとめる舵取り役として、6代目会長に4月に就任した。課題に挙げるのが会員の減少。「年を重ねてからも働く人が多く、俳句に関心があってもグループに参加できないのが現状」。毎月発行の会報では全員の句を掲載しており、「会員になれば無所属でも掲載ができる。俳句を発表する場所があることを知ってほしい」と語る。
○…鹿児島県鹿屋市で生まれる。大学を卒業後、都内の金融会社に就職。主にコンプライアンス部門で社内ルールの仕組みづくりなどに従事した。結婚を機に妻の出身地である小田原に移住した。50代を迎えて、定年後の趣味を探していたとき、俳句と出会う。その後、小田原出身の俳人が主宰の鷹俳句会に入会。「決まり事があるなかで句を作るのが難しかったな」と思い返す。5年ほど経って自身の誕生日からとった「十五」を俳号につけた。
○…もう一つの趣味は東京と鹿児島で行われる「おはら祭」に参加すること。10年ほど前から、関東在住で鹿屋市出身のメンバーと月1回、鹿児島の民謡「おはら節」の踊りを練習する。過去には県知事賞を獲得したこともあり「賞品でもらった一升瓶の焼酎をみんなで呑んだ」のがいい思い出。
○…「俳句の楽しみは言葉を探すこと」。俳句に魅了されてからは約2時間の通勤時間で俳句雑誌や句集を読み漁り言葉の使い方を学んだ。現在は小田原城址公園や御幸の浜など句の材料となる言葉との出会いを求めて市内を歩き回る。「表現したい言葉が出来たときに充実感を覚える」と目を細めた。
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