「おだわらつながるマルシェ」を企画した 村田 けい子さん 小田原市久野在住 41歳
地域の魅力を未来に
○…小田原で暮らすうちに気付いた地域の魅力を未来につなぐため、農業や食、子育てなどの分野で活動する団体が集うイベントを企画した。「上手くいくか分からないけど、まずはやってみる」。企画から出店者への声掛け、慣れないSNSの発信まで、3人の子どもを育てながら精力的に取り組む。「子どもを育てるのに良いまちになってほしい。私にできることはこれかな」と飾らない等身大の笑顔。
○…新潟県出身。小学生のときにクラスで羊を飼い、共に過ごしたことが原体験。「机の上で学ぶこととは違った」。神奈川県の小学校に転校後は「先生が書いたシナリオをなぞるようだった。それが普通だけど私にはビックリだった」。大学は慶應SFCへ。スタディツアーでタイを訪れ、第一次産業の労働環境の厳しさを見た。「ここから日本で安く売られ自分の生活につながる。ありがたみを感じた」
○…新卒で子どもの教育事業を展開する大手企業に6年間勤めて退職。「本当に教育に必要なこと」を求めて体験学習の指導者を養成する9カ月間の住み込み講座に参加した。自然や文化に触れて学ぶことが「最高に楽しかった。生きてるってこれだな」と小学生のときの感覚を再確認した。
○…夫の転勤で、約10年前から小田原で暮らす。豊かな自然、食、子育てで助け合える人間関係等に触れ「なんていいところなんだ、とはっとした。体験学習には最高のフィールド」と確信。「小田原がベースになるかな」と家も建てた。休日は家族で稲刈りや餅つき等のイベントに出掛ける。子どもが好きなのはビーチクリーンで、労働ではなく遊びとしてごみを拾う姿を見て「大人が得ることが多い」としみじみ。日々の暮らしを学びにつなげている。
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