小田原地区保護司会会長に就任した 宮崎 彰典さん 小田原市千代在住 68歳
支える力、地域に根差して
○…民間ボランティアの小田原地区保護司会の会長に4月から就任した。保護観察対象者の社会復帰や再犯防止を支援するほか、地域に犯罪や非行防止の意識を広めるとともに、更生への理解を深めてもらう啓発運動「社会を明るくする運動」にも取り組んでいる。「保護観察所や関係団体などと協力して地域に根差した活動を進めていきたい」と責任感をにじませる。
○…長崎県出身。父が左官屋で中学生の時に仕事の手伝いをする中で物づくりへの興味が芽生えた。地元の工業高校を卒業後、日立製作所の小田原工場に就職。パソコン周辺機器の開発に携わり、海外への事業展開ではフランスの工場にも赴任し、現地での部品調達にも従事した。定年後、2年前から更生保護法人報徳更生寮の職員として、対象者の社会復帰を援助するだけなく、退所後の継続的な支援にも力を入れている。
○…保護司になったのは20年前、PTA活動で親交のあった中学校の校長からの推薦がきっかけ。「保護司のことは知らなかったが、人助けになるなら」と任を受けた。薬物や詐欺などこれまで更生に携わったのは20人余り。保護観察終了後に「SNSで元気に頑張っている姿が見えるとうれしさと安心を感じます」と目を細めた。
○…全国的に担い手不足の保護司。小田原地区も定員70人に対して56人と不足している。「保護司の活動を知らない人も多い」と3月に市ホームページで活動の紹介ページを開設。働きながらも会の活動に参加できるようにと、更生保護の拠点サポートセンターの利用日も土日を加えるなど環境整備を進めた。「年齢にとらわれず若い人も含めて入会してもらえるよう、やれることから取り組んでいきたい」
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