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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記社会

公開日:2025.07.05

(一社)日本心不全薬学共創機構の代表理事に就任した
漆畑 俊哉さん
小田原市浜町在住 41歳

健康に向き合うまちづくり

 ○...心臓にまつわる疾患「心不全」について、薬剤師の立場から考えようと昨年末に設立した日本心不全薬学共創機構。全国の大学や医師、大手製薬メーカー、福祉業界も巻き込み、組織づくりを進めた。医療や看護、リハビリといった病院の手厚い体制を地域の担い手で展開しようという狙い。「体調や薬との相性の相談など、薬剤師が果たせる役割は多い」。全国6万2千店と、コンビニよりも多いと言われる薬局が、地域医療の拠点となる可能性を訴える。

 ○...静岡県生まれ。医師の父から感じた「誇りを持ち自分を犠牲にする姿」。父親と違う視点で医療に携わろうと薬科大へ進み、大学院で薬学博士号を取得した。「研究者になるより身近な人から『ありがとう』と言われたい」と、小田原市の調剤薬局に就職。薬剤師として在宅医療にも関わるうち医師から誘いを受け、中井町で独立した。現在は小田原市と秦野市で薬局を運営している。

 ○...趣味のゴルフのほか「家族時間が何よりの息抜き」と表情を崩す。娘たちと公園に出かけ、時間があれば料理も振舞う微笑ましいパパの一面も。「忙しい日々は気持ちが乱れるので、そんな休日でリセットしています」。小田原の海辺暮らしは13年が過ぎ、充実感を得る。「小田原は支え合いや関わりが密接で、互助の精神が浸透している。あるべき姿がここにあるように感じます」

 ○...新たな組織が目指すのは日々の暮らしを健康、予防につなげる取り組み。薬局での心機能チェック体制や退院後の療養体制を地域で築く等、やりたいことはさまざま。「小田原箱根での取り組みが全国でも応用できたら。薬局が軸になれば可能だと思う」。穏やかな表情の裏にある強い思いで、新たなチャレンジに乗り出した。

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