松田町は1日、町の空家バンクに登録された住宅に新たに入居する世帯を対象に商品券で家賃の一部を補助する制度を開始した。移住定住促進の一貫で、空家バンクを活用した家賃補助制度の実施は県内で初の取り組みで、1年前までさかのぼり助成する。
町は2007年に空家バンクを設立したが登録が進まなかった。2015年2月に宅建協会小田原支部と協定を結び取り組みを強化すると、それまで数件だった登録物件が30件にまで増えたという。
9月1日現在の登録物件数は22件でこのうち戸建ては2件。残りの20件はアパートなどの集合住宅で9割以上が市街地に集中している。山北町ではお試し住宅として古民家を短期で貸し出し話題となったが、松田町では集合住宅の手軽さを活かしたお試し住宅の導入も視野に入れている。
新設した補助制度の適用条件は2年以上町に住む意思があり自治会に加入すること。18歳以下の子を扶養して同居する世帯と、18歳から40歳以下の単身世帯を対象とした。所定の申請用紙2枚に必要事項を記入して申請し受理されると、月額1万円を上限に1年間にわたり町内95店舗で使える商品券が交付される。毎年3月と9月に交付し、申請翌月から起算する。
町の定住少子化担当室によると昨年3月時点で町内に約830戸の集合住宅があり稼働率は45%程度。単身世帯の入居が多く、将来の定住も期待できる。担当者は「この家賃補助を活用しながら賃貸住宅でじっくりと住まいを吟味し、将来は町に定住してもらえれば」と移住希望者の反応にも期待を寄せている。
町には2世帯家族向けなど住宅購入の助成も幅広くある。問い合わせは定住少子化担当室【電話】0465・84・5541へ。
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