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足柄 人物風土記

公開日:2019.06.29

足柄の歴史再発見クラブの会長を務める
小林 秀樹さん
開成町吉田島在住 78歳

「専門家ではなく素人集団」

 ○…開成町で富士山の噴火や酒匂川の氾濫の歴史などを調べている同会は2006年の発足。3代目の会長になって3年目。現在は29人が在籍している。新編「富士山と酒匂川」を刊行し、6月29日(土)には刊行記念会を行う。これまでに、旧刊を活用した小学校での出前授業を重ねてきたが「新編を使って自治会など大人対象の出前授業をやりたい」と今後の抱負を話す。旧刊も新編も小学生が理解できるような優しい記述が特徴で、「会は専門家の集まりではなく素人集団」と肩ひじ張らない。

 ○…開成町に生まれ育ち、勤務は富士フイルム一筋。カセットテープの研究、商品企画、製造などに携わり、都内の店舗での応援販売の経験も。定年後は自治会長を4年務め、勤務時代の「製品ではなく商品を作り出す」との精神で、自己満足に終わらず住民本位の自治会活動を行った。「新住民が増えた時代で、古い人と若い人が折り合えるチャンスでした。会員も増えましたよ」と笑顔で話す。地域に入り、町の様子や仕組みがわかりはじめた頃だった。

 ○…そんなとき、誘われて入会したのが同会だった。「歴史にはまったく興味がなく、最初は面白くなかった」と話すが、初年は無我夢中で活動に尽力し、1年後に旧刊が発刊されると「前向きばかりが進む方向ではない。歴史に学べてよかった」と執筆者覧に記した。会長として考える今後の活動は「関東大震災にチャレンジして、わかりやすく歴史を紐解きたい。2026年の大口文命堤改修300周年の準備をしたい。新編のダイジェスト版を作りたい」と夢は膨らむばかりだ。

 ○…「廃材でものを作るのが好き。ラジオ少年だったので」と目を輝かせる。出前授業の教材を手作りすることも。

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