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足柄 人物風土記

公開日:2024.06.15

5月に山北町農業委員会の会長に就任し、山北の農業を牽引していく
田渕 康男さん
山北町岸在住 71歳

耕作放棄地減へ知恵を集約

 ○…農地の集約化、耕作放棄地対策、農業への新規参入者の促進などを農地法に基づき行なっていく「農業委員」と、連携をとり、補助していく「農地利用最適化推進委員」。両委員11人のトップに就任した。山北の農業は担い手の高齢化、後継者不足と耕作放棄地の増加、燃料や肥料代の高騰など、多くの課題を抱えている。「足柄茶などブランド品として定着したものもある。農業には適した風土なので、知恵を絞り遊休農地を減らしていきたいです」。

 ○…農地利用最適化推進委員時代から力を入れてきたのは、地域の農地パトロールや調査。高齢化などによってやむなく耕作放棄地となった農地を町や地域の他団体などと連携して担い手を探した。「誰でも農業に取組みやすい環境づくりと、商売として成り立つ仕組みをつくることが大切」と力強い。

 ○…定年までは地元中学校で数学の教諭として奉職してきた。写真部の顧問を長く務めていたが、教員の全国的なコンクールで最優秀賞を受賞したこともあるという。現在も写真が一番の趣味だと言い、桜などの花々や美しい自然を求め、妻と写真旅行に出かけることもしばしば。「山北町も雄大な自然に恵まれていて、富士山など絶好のシャッターチャンスとなる風景があります」と紹介する。

 ○…後継者対策として大きな期待を寄せているのが、定年退職した後の世代による家庭農園だ。コロナ禍を経て、希望する人も増えた。自身もほぼ無農薬でみかんを育て、どこにも負けない美味しいものが収穫できている。「生活のかかる専業農家と違い、自由に好きなものを栽培できるのが家庭農園の楽しみ。健康にも良いので山北で始める人を増やしていきたいですね」

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