湯河原ロータリークラブの会長を務める 望月 博文さん 湯河原町中央在住 54歳
振り返ればまっすぐな道
○…「まさか自分が会長をやるとは」。奉仕団体・湯河原ロータリークラブに入って早8年。来年の創立55周年式典も控え、忙しさも増している。消防団で24年活動、JCにも加わっていたこともあり、卒業後にロータリーに加わった。一番思い出に残っている活動が、毎年恒例の「しとどの窟(いわや)」の草刈り。70、80歳を超えた大先輩が、誰から褒められるわけでもなく黙って汗を流す。そんな光景が心に焼き付いている。
○…「あの頃は水を飲むなとか言われて、上下関係も厳しかった」と振り返るのは湯河原中時代の部活の日々。類が友を呼んだのか、「球児だった」という取引先や社員も多い。家業は塗装・防水で、祖父と父を継いで3代目社長になった。「継げとは言われなかった。導かれたのか、気が付いたらレールに乗っていた」。相洋高を卒業後に小田原の企業で経験を積み、20代半ばから現在まで30年、外回りの日々だ。「沢山の人に助けられてきたんですよ」。小さな呟きが象徴的だ。人脈を通じた仕事が多く、飛び込み営業は少ないという。社交の大切さも込めてだろう「ゴルフをやれ」という父・芳夫さんの言葉通り、趣味はゴルフ一筋。わずかな休日も打ち込み練習に行くせいか、焼けた肌に白シャツが眩しく映える。
○…歩道橋から有名ホテルまで、施工例を街角で見てもらえるのが自社の強み。ちなみに箱根関所の黒い柿渋塗装も、手掛けた仕事のひとつだ。普段はプリウスに乗り、県境を越える日も多い。食事はほとんどサービスエリアで、すばやくラーメンやチャーハンをかきこむ。駐車場で一息つくのが惜しいという。移動中の車内が何かを考えたり、思い出したりと貴重な思案の時間なのだ。「これまで道はいっぱいあったけど、前に進むことを考えた。もちろんネガティブな事も考えますよ。カッコ悪いな。こんなんでいいかな」。ありのままに言葉を紡ぐ社長。飾らない人柄がにじむ。
|
|
|
|
|
|