東海大学チャレンジセンターライトパワープロジェクトのアドバイザー 木村 英樹さん 東海大学教授 ４８歳
クールで熱い 電気の魔術師
○…ソーラーカー世界大会５連覇という偉業を成し遂げた。最初から興味があったわけではない。「見るだけでいい」と誘われ、早18年。未来を支える技術全てが詰まった夢の車体に魅せられ、ソーラーカーと添い遂げる覚悟を決めるまでになっていた。「ここまで嵌まると思ってなかったよ」と屈託ない表情で笑う。
○…川崎生まれ世田谷育ち。東海大学通信工学科の教授を親に持つ。幼い頃から新しいもの好きで好奇心旺盛。ハンダゴテや専門書に囲まれ育ち、好きなことを突き詰めるうちに気付けば親と同じ道を歩んでいた。研究者に必要なものの１つは「あそび心」だという。「子どもがプラモデルを作って喜ぶような…その延長線上にあるかな」と目を細め研究の魅力を話す。
○…同大学工学部電気電子工学科の教授を務め、自在に電気を操ることから「電気の魔術師」の異名を持つ。全国での講演や会議、書籍などを多数執筆、雑誌の取材も受ける中、自らフォトグラファーも務めてしまう。やるからには「なんでもプロなみにこなしたい」と研究者らしいプライドと強いこだわりを持つ。爽やかな笑顔で相手を引き込む話し上手。１８５cmの身長で颯爽と歩く姿に学内のファンも多いとか。ソーラーカー漫画のキャラクターのモデルにもなった。作中の台詞「ソーラーカーは未来を切り開く車だ 若い人の力で作り上げる事に意義がある」は、自身が研究にかける想いを代弁するものだ。
○…研究の息抜きは食事。「秦野・平塚のラーメン屋なら一通り巡りましたよ」とニヤリ。出張の際に各地のご当地酒を飲むことも楽しみだという。
○…５連覇の王者ではあるが、思いは常に「驕らず挑戦者たれ」。車体はその思いを込め「ＴｏｋａｉＣｈａｌｅｎｇｅｒ」と名付けられた。「皆様の応援を乗せてソーラーカーは走ります。これからも応援よろしくお願いします」と力強くも朗らかに締めた。
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