イオン秦野ショッピングセンター同友店会の会長を務める 山本昇(のぼる)さん 北矢名在住 66歳
快活に前へ、前へ
○…「秦野市のキャラクターショーや市民サークルの発表など、多くの人が楽しめるものを」。今年20周年を迎えるイオン秦野ショッピングセンターの専門店街組合「同友店(どうゆうてん)会」の会長として3月からの様々な記念イベントを企画中だ。会長になったのは3年前。自身の生花店「フルール花もと」はイオン(当時ジャスコ)開店当初から専門店として質の高い観賞用植物やギフト等を販売し、顧客の心を掴んできた。きびきびと語る理想は「より良い物をより安く、センス良く」。専門店の誇りと自信を持ち理想を追いかける。
○…旧津久井郡の農家出身。自然の中で遊びながら育ち、中学・高校では山道を駆け回り鍛えた脚で陸上長距離に挑戦した。高校卒業後、日産自動車(株)に就職。専門知識の豊富な周囲との差に悩んでいたとき、思い出した言葉が「好きこそものの上手なれ」。「子どもの頃から親しみのある土いじりなら、俺も成功できるかもしれない」と生花店経営の夢を抱き歩み出した。
○…厚木の生花店で3年間修行を積んだ後、1972年、下大槻に初めて店を構えた。4年後には集客拡大を求め、開発前の大根駅(現東海大学前駅)前に移店。「駅前はまだ大きな建物が少なくヒマラヤスギや柿の木が印象的だった」と当時を懐かしむ。ダイエーやスーパーサンワ、そしてイオンに支店を展開する一方、東海大学駅前商店会の理事などを務め、地域の商店街の発展にも尽力してきた。「注目を集めればいつか集客につながる」。そう言い切る笑顔に、周囲の信頼を集める力強さがみなぎる。
○…子ども達は独立し、今は妻と映画館に足を運ぶのが休日の楽しみ。東京の生花店に勤める跡取り息子の充実した様子に「『戻って来い』とは言えない」と笑う。年を取る寂しさが無いわけではないが「目の前のことを一生懸命やっていくだけ」ときっぱり。若々しく前へと突き進む姿が精彩を放っていた。
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