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秦野版 公開:2015年7月4日 エリアトップへ

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老舗呉服店 江島屋 120年の歴史に終幕 着物で秦野の「和の文化」支え

公開:2015年7月4日

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座敷蔵で接客中の須山さん
座敷蔵で接客中の須山さん

 1893年(明治26年)創業の老舗呉服店・江島屋本店(本町2の5の6)が9月に閉店を迎える。同店は120年もの間、「上質な国内産の着物」にこだわり、秦野で和の文化を支えてきた。

 同店の創業者は、3代目店主の須山圭一朗さん(77)の祖父・須山廣吉氏。当時市内に店を構えていた嶋屋呉服店で修業を積み、その後独立したという。

 「外国製の反物や既製品には手を出さない」。これが同店の信念だ。店内に並ぶ反物は、店主自らが京都などで買い付けた国産の高級品。時の流れと共に和服離れが進む中、信念を貫き、オイルショックや不景気なども乗り越えてきた。「着物は和の文化の基本。秦野の文化活動を支えるという気持ちで店を続けてきた」と須山さん。120年の歴史は、強い責任感と情熱によって繋がれてきたのだ。

 そんな須山さんにとって、閉店は苦渋の決断だった。数年前に体調を崩してからも経営を続けていたが、体調の悪化を理由に決断に至った。それでも須山さんは「お客様へ掛けるご迷惑は最小限度にしなければ」と10月以降も、しみ抜きなどの着物のメンテナンスを自宅で請け負うという。

 市内外、都内にもいる「お得意様」からは閉店を惜しむ声が後を絶たない。母の代から同店に通っているという50代の女性は「着物はいつも江島屋さんばかり。なくなると困るし、とても残念」と名残惜しさを口にする。これまで特別な茶会や、茶道の家元を訪ねるときなど、節目には同店の着物を身に付けてきたといい、「須山さんとお話するのは楽しく、見せて下さる物にいつも心が惹かれた」と思い出を語る。須山さんも「お得意様は教養の深い素敵な方ばかり。お客様に恵まれてきた」とこれまでを振り返り微笑んだ。

店じまいセール

 同店では7月4日(土)より「店じまいセール」を実施。夏・冬物呉服を最大9割引で提供する。セールの目玉商品は超特価1万円の小紋着尺、紬着尺、染帯、紬八寸帯、絽付下げ着尺、絽小紋、紗着尺など。ほかにも帯締め・帯揚げ、高級ブランドゆかたが3000円〜8000円、和装小物・風呂敷、京小物などは全品半額(※価格は税込)。

 「上質な商品は本質的な価値が変わらないので10年、20年分まとめてお買い上げいただければ」と須山さん。閉店後も、同店の着物は、秦野の人々によって重宝され、身に纏われて、人生を彩っていくのだろう。

■江島屋本店

秦野市本町2の5の6

【電話】0463・81・0131

(休)水・木曜日 

江島屋本店

秦野市本町2丁目5-6

TEL:0463-81-0131

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